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改修がゴールじゃない。芝浦工大生が挑む、「地域とつながる」空き家再生プロジェクト
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人口減少や高齢化を背景に、全国で増え続ける空き家。老朽化や相続、利活用の難しさなど課題は多く、空き家のオーナーや地域の関係者だけでは解決が難しいケースも少なくありません。
そんななか、空き家の再生と地域活性化に挑む学生たちがいます。芝浦工業大学の学生による「空き家改修プロジェクト」は、2014年に静岡県東伊豆町で始動。現在は7県10地域へ活動を広げ、設計や施工の技術を先輩から後輩へ受け継ぎながら、建物だけでなく人と人との関係性までを視野に入れた「場づくり」を続けています。彼らはどのように地域と向き合い、信頼を築いてきたのでしょうか。挑戦の現場をうかがいました。
「秘伝のたれ」のように、先輩たちから継承される技術
―今日はよろしくお願いします。さっそくですがここは……?
浅井
僕たち「空き家改修プロジェクト」で使っている大学の部室です。これまで改修した家の模型や工具などを置いています。
お気に入りの工具を持って迎えてくれた芝浦工業大学「空き家改修プロジェクト」の3年生たち
「空き家改修プロジェクト」とは?
芝浦工業大学の「空き家改修プロジェクト」は2014年に発足。一人の大学院生による「建築系を学ぶ学生たちが地域活性化にかかわれるプロジェクトを」との思いから、静岡県の東伊豆町で活動をスタートさせた。立ち上げ時のメンバーは院生を中心に10名。現在は東伊豆を含めて地域ごとに5つの設計室(プロジェクト)があり、メンバーも120名にまで拡大している。
<5つの設計室>
■東伊豆設計室
2014年当初から静岡県東伊豆町稲取エリアを中心に活動。現在は活動範囲を東伊豆町全体に拡大し、町内各地域を結ぶ役割も担っている。
■真鶴設計室
神奈川県真鶴町を中心に活動。まちの美しい風景を守り、町民にとっての思い出の場所を未来に残すための空き家改修に取り組んでいる。
■開成設計室
神奈川県開成町を中心に活動。地元の酒蔵改修をきっかけに地域との関係性が生まれ、現在では地元に残る築300年の日本家屋を活用した地域活性の取り組みにも参加している。
■鳥羽設計室
三重県鳥羽市を中心に活動。空き家増加による過疎化という地域課題をふまえ、まちを訪れる人や移住者を増やすためのプロジェクトに取り組んでいる。
■栃木設計室
栃木県栃木市を中心に活動。地元の老若男女を積極的に巻き込んだワークショップを実施。場所や地域性に合った空間づくりを行う。

浅井
基本的に、各設計室のリーダーは大学3年生が、プロジェクト全体の代表と副代表は大学4年生が務めています。代表やリーダーを中心とした学生自治組織で、指導教員も不在。設計室によってOBなどがアドバイザー的に関わることもありますが、基本的には現役の学部生が主体で活動しています。
―工具がたくさんありますね。
浅井
これらは協賛企業からいただく資金で購入したりしています。たくさんありますが、実際改修するとなると、これでも足りないくらいなんですよ。
卒業生が手がけた空き家改修提案のための模型も保管されている
―「空き家改修プロジェクト」が手掛ける改修は、施工も含めてすべて学生自身で行っているそうですね。みなさん大学で建築を学ばれていると思いますが、施工の技術はどうやって習得していったのですか?
浅井
設計室ごとに先輩たちが実践のなかで習得した技術やノウハウが受け継がれているんです。また、現場で作業をしているときに、まちの大工さんが工具の使い方を教えてくださることもありました。それをまた下の世代に伝えて、よいサイクルが回るよう意識しています。
浅井雄飛さん
―まさに、「秘伝のたれ」ですね。これまでの代表的な実績も教えてください。
真鶴設計室による「元鮮魚店の改修」
氣谷
真鶴設計室ではこれまで4件の空き家改修を行ってきました。はじめに手掛けたのが、もともと「魚㐂代(うおきよ)」という鮮魚店だった空き家の改修です。建物がある真鶴銀座とも呼ばれていた西仲商店街は、かつては生活に必要なすべてが揃い、とてもにぎわっていたと。ただ、現在は多くの店のシャッターが下ろされ、活気は失われていました。
再びにぎわいを取り戻すため、「魚㐂代」が入っていた建物の1階を子どもたちが気軽に集まれる駄菓子屋「ウオキヨ」に、2階は料理教室をはじめ大人同士が交流できるスペースに改修しました。
かつての鮮魚店が駄菓子屋となり、ベンチも置かれまちの憩いのスペースに生まれ変わった

氣谷
ウオキヨの入り口にはベンチも置いています。東伊豆での経験から、坂の多い地域ほどベンチの数も多いと気づきました。真鶴銀座へ向かう道も長い坂が続くので、高齢の方を含め、誰もが途中で休める場所をつくりたかったんです。あのベンチが、自然と人が集まる憩いの場になればと思っています。
真鶴設計室で手掛けているのは、地元の人々が愛着を持たれている場所ばかりです。住民の方々の思い出が詰まった場所を壊すことなく、用途を変えて活用していくのは、とても意義のあることだと感じています。
東伊豆設計室による「イドバタプロジェクト」
土屋
東伊豆設計室では「イドバタプロジェクト」という活動を行っています。まちなかにある古くなったベンチを改修して、地域の人々が集まれる場所を増やすというものです。
まちのベンチは行政ではなく地元の方が所有・管理されていることも多いので、こちらから「改修させていただきたいです」とお願いしに行き、イドバタプロジェクトを通じて空き家改修プロジェクトのことを知ってもらうケースも多いですね。
ボロボロだったベンチを再び人が座れるよう改修

浅井
空き家やベンチを改修することで、人が集まるようになったり、別の団体によって同じような改修の動きが出てきたりと、まち全体が活性化し、輝きを取り戻していくのが理想です。
鳥羽設計室による「移住体験住宅」
大田
鳥羽設計室が活動の拠点にしているのは主に「なかまちエリア」という地域です。立地的に観光需要が期待しづらいため、いま僕たちが取り組んでいるのは移住者を増やすための施策。なかまちのメインストリートにある空き家の一部分を改修し、移住検討者が滞在できる「移住体験者住宅」をつくろうとしています。
改修に励む学生たち

大田
コンセプトは、「その地で何かを始めたい人のあと押しができる場所」。美大生に制作場所として利用いただいたり、ビジネスの拠点にしていただいたり。あえて用途は決めすぎず、挑戦が自然に生まれる余白を残しています。まだ完成していませんが、僕たちが在学している間に何とかかたちにしたいと思っています。
空き家は「まちぐるみの課題」。学生たちが空き家問題に取り組む理由
―みなさんはなぜこのプロジェクトに参加したのでしょうか?
氣谷
そもそも建築やまちおこしに興味を抱いたのは中学生の頃でした。学校の授業で地元の商店街でイベントをやることになったのですが、普段はほとんどのお店のシャッターが閉まっている商店街が、イベントの際は人であふれていて。地域を盛り上げるための活動っていいなと思うようになりました。
高校でも探究の授業で地域活性化にまつわるレポートを書くなど関心を持ち続けていたので、大学に入って空き家改修プロジェクトのことを知ったときに、これこそまさに自分がやりたいことだと。すぐに応募しました。
氣谷和樹さん
浅井
僕は氣谷くんと違って、まちおこし自体にもともと関心があったわけではありませんが、ものづくりはずっと好きでした。それで建築学科を選んだのですが、座学で知識を吸収するだけでなく、学んだことを実践する場を求めていたんです。学生主体で「現場」を経験できるこのプロジェクトなら、必ず得るものがあるだろうと参加を決めました。
土屋
僕は、いまの活動拠点である東伊豆町に近い河津町出身ということもあり、小さい頃から東伊豆町にはよく遊びに行っていました。当時すでに東伊豆町で活動していた空き家改修プロジェクトの存在も、何となく知っていて、すごいなあと。もし自分がメンバーになったら、地元が近い利点を活かして貢献できるのではないかという想いもありました。
土屋智嘉良さん
大田
僕の出身地である長野県の上田市には空き家がたくさんあり、通学路でもよく目にしていました。そんななか、高校生の頃、寂しかった空き家が古着屋やカフェとして改修され、生まれ変わる様子を目にしたんです。
もともと大工になるのが夢で、建築にも関心があったのですが、見慣れた空き家が素敵な空間になるのを目の当たりにして、「空き家の利活用って面白い」と思うようになったんです。なので、空き家改修プロジェクトのような場があるならぜひ参加したいなと。
大田一輝さん
―大田さんは幼少期から地元で空き家を目の当たりにしてきたということですが、氣谷さん、浅井さん、土屋さんは空き家問題を考える機会はありましたか?
氣谷
ニュースなどを通じて、空き家が増えていることは知っていました。ただ、正直、自分自身そこまで関心を持っていたわけではなくて。
土屋・浅井
(頷く)
―プロジェクトを通じて、深く考えるようになった?
土屋
そうですね。空き家問題への理解が深まるにつれて、「そういえば」と思い当たることも増えてきました。あの家に住んでいた人、いつからか見かけなくなったけど実はすでに空き家になっていたんだな、とか。地元の河津だけでなく東伊豆でも同じことが起きていて、どうにかしたいと強く思うようになりました。
氣谷
僕が活動している真鶴では、地元有志による空き家勉強会があるくらい、問題への関心が高まっています。そこには建築の専門家だけでなく、空き家のオーナーさん、地元のお年寄り、町役場の方などいろんな人が参加していて、まちぐるみの課題であることを痛感します。
なかには「改修したくない」人も。オーナーさんの本音とどう向き合う?
―実際にみなさんが空き家改修プロジェクトを進めるなかで、特に難しいと感じることは何ですか?
大田
いちばんは空き家を所有するオーナーさんの「本心」をいかに知るか。また、その思いを大事にしながら、いかに改修や再利用を進めていくかではないかと思います。
表向きは「空き家を改修したい」とおっしゃっていても、必ずしもそれが本心とは限りません。所有している建物に愛着を持たれている方は、「空き家問題を解決しなければいけない」という思いを持ちつつも、心のどこかには改修をためらう気持ちがあることも。でも、空き家問題は地域全体の課題でもあり、地域の身近な関係性のなかでは、本音を打ち明けづらいんです。
―オーナーさんの心の内を知るためにコミュニケーションで意識していることはありますか?
大田
大切にしているのは、実際にお会いして、とことんお話しすることです。この土地や家にはもともと誰が住んでいて、どんな歴史が紡がれてきたのか。丁寧におうかがいしていくと、オーナーさんも少しずつ心を開いてくださいます。
空き家には所有者と使用者がいますが、多くの所有者の方は、思い出や愛着があって、なかなか手放したくない。そこが空き家問題の難しいところだと感じています。だからこそ、対話を重ねたうえで、建築的な観点から僕らが感じていることや改修の必要性をお伝えしています。
そして、僕たち自身が空き家活用の良い事例をつくることができれば、所有者の心理的なハードルも少しずつ下がり、需要と供給がうまくマッチしていくのではないかと考えています。
氣谷
僕らが「学生」であることもポイントだと思います。地元の人々にはなかなか言いづらい本音も、地域外の学生相手だと警戒心を持たずにお話しくださることもありますから。
浅井
あとは、やはり改修費用や、改修後の運用コストも課題は大きいです。
土屋
そうだね……。東伊豆の場合は特別にアクセスがいいわけでも、観光要素が充実しているわけでもありません。すると、なかなか外部から東伊豆に来て空き家を活用しようという動きも少なくなってしまう。
空き家は多いのですが、そこにお金をかけても回収できる見込みが立たないために、二の足を踏まれる方もいらっしゃいます。
―たとえば、オーナーのお子さんなどが家を引き継いで、そのまま自宅や別荘として使われるといったケースはそう多くはないのでしょうか?
浅井
そうですね。建物を大切にされてきた現オーナーが亡くなった場合、本来はそのお子さんに活用していただくのが理想です。
ただ、お子さんはすでに地元を出て都心に移住しているケースも少なくありません。親が大切にしてきた家だと理解はされていても、扱いに苦心されている方が多いというのが現状ではないかと思います。
「お客さん」の意識を捨てる。地域との関係性や活動を続けていく工夫
―地域の方々とのコミュニケーションの話が少し出ましたが、空き家を改修するには、物件のオーナーや自治体関係者だけでなく、地元住民の方を巻き込むことも必要だと思います。そのために実施していることはありますか?
大田
鳥羽設計室が活動している「なかまち」エリアでは、商店やお寺などの方々が集まる「なかまち会」という定例会議があります。そこに僕たちも参加させていただき活動の内容をシェアしています。
また、海辺の朝市に足を運んで、漁師さんとお話ししたり。まずは地域のコミュニティの輪に入り、そこから話が広がってワークショップなどにつながったケースもあります。
浅井
現地で活動する際のルールとして、メンバー全員がおそろいのつなぎを着ています。施工の際はもちろん、まちを歩くとき、食堂などを利用するときにも必ず。同じつなぎを着た学生の集団がまちを歩いていると目立ちますし、地元の人たちに覚えてもらいやすいんです。
最近ではつなぎ姿で芝浦工大生と認知していただけるようになり、「また来てくれたんだね」と温かいお言葉をかけてくださいます。
おそろいのつなぎを着る学生たち
―氣谷さんの真鶴設計室ではいかがでしょうか?
氣谷
真鶴設計室には先輩たちから伝えられてきた言葉があります。それは「真鶴町民になれ」というもの。お客さんとして外からかかわるという意識ではなく、自分たちも町民になったつもりで地元に入り込んで活動しよう。そんな想いが込められています。
実際、具体的な改修の案件がない時期でもメンバーの誰かしらは毎週のように真鶴に遊びに行っていますし、町のお祭りやイベントにもすべて参加しています。
そうやって真鶴町民になるという意識をメンバー全員が持つことで、町民の方々に僕たちの存在や空き家改修プロジェクトを認めてもらえるのではないかと思っています。
―そうしたつながりをきっかけに、改修プロジェクトに発展するケースもありますか?
氣谷
そうですね。いま設計している2件の改修は、まさに僕たちがただ真鶴へ遊びに行っていた時期に知り合った方からご依頼いただいたものです。当時は真鶴へ行く度に地元の方へ自己紹介をしていたら、そのうち「毎週来る子だね」と覚えてくださるようになり、少しずつ打ち解けていきました。
「いつのまにか毎年行われる真鶴のフラダンスの運営サイドに入っていて、舞台で踊ったこともあります(笑)」と語る氣谷さん
―地元のみなさんの反応や、活動の成果に対する反応はいかがですか?
浅井
もちろん、ときに厳しいお声をいただくこともあります。ただ、先輩たちが各地域で積み上げてきたものが徐々に認められてきて、単なる学生の活動を超えて地域から求められる存在になりつつあることを感じています。
土屋
その一方で、学生であるからこその課題も感じています。以前に地元の方からこう言われたことがありました。「みなさんは学生だからいずれ卒業して、後輩に代替わりすると思います。でも、僕たちにとっては個人ではなく『空き家改修プロジェクト』という団体とのおつき合いであり、みなさんが卒業したあとも関係は続いていくんだよ」と。
―たしかに……。
土屋
ハッとしました。卒業後もOBとしてかかわることはできるでしょうが、基本的には現役学生主体の活動です。僕たちも、いずれは現場を去らなくてはいけない。でも、だからこそ後輩たちにプロジェクトをいかに引き継ぐかが大事で。そこを丁寧にやらないと、せっかく築き上げた地元の方からの信頼を損ねてしまいかねません。
そこで、東伊豆設計室では現在、僕たちが取り組んできた活動の内容や、かかわってくださった地域の方々の情報をまとめた引き継ぎのためのルールブックを作成しています。技術だけでなく、プロジェクトにかける想いや地元の方々とのつながりも、後輩たちに継承していきたいと思っているんです。
大田
土屋くんが言うように、こうした活動は何よりも継続することが重要だと考えています。鳥羽の場合は、先ほど話した移住者用の物件など、規模の大きいものを手掛けることも多いため、在学中の短期間だけで完結させることは難しい。僕たちが卒業したあとも、10年、20年と続いていくプロジェクトにしなければいけません。
後輩への引き継ぎだけでなく、地元の人たちにそれだけの時間と労力をかける価値のある取り組みなんだと認めていただくことも、とても重要なのではないかと思います。
空き家再生は「使い続けて」こそ意味がある
―最後に、みなさんが今日まで活動してきて得た、空き家に対する気づきを教えてください。
土屋
僕たちは空き家のオーナーさんのためだけに改修を行っているわけではありません。目的は建築の力を使い、地域全体を活性化していくこと。そのためにも「人を集めやすい」「地域に開きやすい」場所にありながら眠ったままになっている空き家をいかに見つけ出すか、改修や有効活用に結び付けていくかがとても大事だと考えています。
―「改修して終わり」ではなく、建物がその後どのように使われていくのか、どう地域の役に立っていくのか、といったところまで考え抜かれていることがお話から伝わってきました。
土屋
そうですね。たとえば、東伊豆でかつて先輩たちが改修した「morie」という建物は、観光客や地元住民の方だけでなく、僕たち学生が地域で活動する際にも滞在させていただいています。
静岡県東伊豆町にあり、空き家改修プロジェクトが改修を手がけたキャンプ&コテージ「so-an morie(ソーアン モリエ)」
土屋
以前、東伊豆町役場が「東伊豆町としては移住者も大事ですが、関係人口を増やしていきたい」とおっしゃっていたのですが、その関係人口には僕たち学生も含まれている。
だからこそ、自分たちで改修した物件を「つくって終わり」にしないことが大切だと感じています。地域の方に知ってもらいたいという思いもあり、1、2年前に改修した場所でワークショップやイベントを開いたり、改修した食堂に積極的に顔を出したりと、自分たち自身が継続して使うようにしています。
僕たち自身が改修した物件を積極的に使い続けること。それが、地域を盛り上げるためには重要なのではないかと思います。
―みなさんは3年生で引退も控えていると思います。今後どのようにかかわっていきたいですか?
大田
日本では今後も空き家は増えていくでしょう。僕は将来建築家になりたいと考えていますが、卒業後も違うかたちで、空き家問題や地域の活性化にかかわっていきたいです。空き家プロジェクトで得た経験は、貴重な財産になると思います。
浅井
僕たちが卒業したあともプロジェクトとの関係を地域の方々に継続していただけるよう、丁寧なコミュニケーションを続けていきたいです。
土屋
後輩たちが地域で活動しやすい基盤を整えること。それが僕たちの務めだよね。
―このプロジェクトを経験したことで、「建築」への向き合い方に変化はありましたか?
氣谷
建築学生の多くは、将来「つくる側」になると思います。ただ、建物には完成後に「使われていく未来」があり、建築物は自分の人生より長く残ることもあります。
だからこそこのプロジェクトを通して、空き家問題という現実に向き合いながら、責任のあるモノづくりとは何かを考え続けられたことは、自分にとって大きな財産になりました。
大田
ただつくるだけでなく、その建物がどう使われ、どう地域に関わっていくのか。そこまで思いを巡らせながら、建築に責任を持った活動をこれからも続けていきたいです。
この記事の内容は2026年3月12日掲載時のものです。
Credits
- 取材・執筆
- 榎並紀行(やじろべえ)
- 写真
- 丹野雄二
- 編集
- 服部桃子(CINRA, Inc.)
- 提供画像
- 空き家改修プロジェクト